高校野球って感動しますよね〜!
ぼくは野球を10年間やってたんですが、やっぱり最後の試合で負けて引退が決まったときには大泣きしました。
まさに「びしゃ泣き」です。
えづきながら、びしゃびしゃになるくらい泣いたものです。
それも「グ…グ…」みたいなかっこいい男泣きじゃなくて
「ふっくぅ、、うぐううぅぅ、えぐっっうえーーーーーんっ、、!!!(鼻水大洪水)」みたいなやつ。
好きな女の子にもあれくらいのびしゃ泣きを見せられるのは、人生であの瞬間だけだと思います。
さて、しかし努力、青春、友情、いろんなものがキラキラつまったあの物語の裏には、想像を絶する練習が繰り広げられていました。
この記事では、高校時代にとにかく理不尽かつ意味不明、なんじゃこりゃで唯一無二だった練習を4つご紹介します。
体験談であり、ガチで本当にあった話です。
ちょっと刺激が強いので
「……こんな異世界もあるんだなww」
くらいの感じで読んでいただけると嬉しいです。
この記事がおすすめな人
・異世界をのぞいてみたい人
・高校球児の裏側が気になる人
あいつは突然やってくる
やばい練習内容が発動するトリガーはただ1つ。
「奴の登場」
肩書きは「専属トレーナー」なんですが、もうほんまにすごいんです。
「精神的&体力的に向上させるのが専門」みたいな感じで、鬼を超えたスパルタメニューの数々を作り上げた人。
いろんな高校&大学の指導をしており、現役時代はわりと名の通った選手だったらしい。
解説しますとこんな感じです。
- 身長175cmくらい
- 体重105kgとのこと
- 選抜にも選ばれていた元ラガーマン
- 頭はちょっぴりハゲてる
- あご髭がチャームポイント
- 曇りでも関係なく1年中サングラス
- 好きな言葉は、出し切れ・やりきれ
- アーノルドシュワルツェネッガーと、サンギエフを足して割ったみたいなおじさん
サングラスの下の笑顔は、100点満点のさわやかニッコリ系。
まさかすぎます。
顔とガタイから想像できないぐらいのさわやか笑顔で、笑ったときのギャップがすごい。
そして保護者のみんなからは印象が良い。
(母ちゃんちゃうねん!!その笑顔の裏には、、悪魔が、、…くそっ!!!)みたいに思ってました。
この「奴」が1〜2ヶ月に1回、なんの前触れもなく登場。
ターミネーターの「ダダンダンダダン♪」と一緒にグラウンドに現れます。
今思えば映画のワンシーンと完全に一致。
注)当時のぼくたちには余裕がなさすぎて、そんなものは聞こえていません。
練習内容があまりに辛すぎて、もはや存在そのものが恐怖。
「えっ、嘘やん」
「は!?なんで今日やねん!」
「終わった…死んだわ」
と各々に声が漏れます。
あかん、もうこの時点で心折れすぎ。。
これがもし試合なら、監督がブチ切れて試合放棄してます。
高校球児ひとくちメモ
このときほど未来にタイムリープしたいと思ったことは生涯ないです。
意味がありそうでなかった練習4選
では実際にあった練習内容を、以下の流れでお伝えしていきます。
- クリスマスの200m走×100本
- 水たまりヘッドスライディング
- 部活まちがい200kgスクワット
- アニメ主人公に負けるな前進
クリスマスの200m走×100本
ぼくの高校での名物がこれになります。
12月に奴が登場したとき
「ガッハッハ!君たちにクリスマスプレゼントや!(☝ ՞ਊ ՞)=☞」
とか言って大イベントが始まります。
陸上界でもっともキツイと言われている200m走。これを100本。
すべてタイム切りでやるため、精神的肉体的に本当につらい!!
ルールは簡単。
- 決められたタイムを切る
- スタートの笛と同時に元気よく声を出して走り出す
1人でもタイムオーバーするか、元気がなければノーカウントに。
100本の時点ですでに終わりが見えないのに、本数にカウントされないんです。
いーやちょっとまってくれ!
そんなんひどくない??
えっ?やり直し?ノーカウント?聞き間違えた?耳壊れた?嘘やろ!?!?
タイムオーバーならまだしも、タイム内で一生懸命走ったのに…
「今のはなんや、元気ないからノーカウントや」とかそりゃーないぜとっつぁん!
しかしうろたえる時間もなく、すぐに次のスタートの笛が鳴ります。
5グループくらいに分かれて1〜3秒の差がつけられて制限タイムが設定。
命の制限タイム。
タイム以内じゃないと永遠に帰れまてん状態。
ん?帰れまひゃくか?いや、そんなことは今は本当にどうでもいい。
まさに生きるか死ぬか。やりきるかくたばるか。2つに1つ。
走るのが苦手な選手も、速いグループにも混ぜられて走るため、ここが難解ポイント。
そのため2人で背中を押しながら、1人でベルトとか手を引っぱって走ったりします。
友情です。(と言っておきます)
いや、違った。
決してこんな爽やかな感じではない。
こっちの方が近い!
途中、押したり引っぱったりが上手くいかないと、、、必ずこうなります。。。
同じ走るでも、プレゼントを届けようと走ってるトナカイもきっとびっくり。
聖なる日に、なにをしてんねんと。
前からも後ろからも助けられながら走ることなんて、人生で滅多にないはず。
イメージ
ε=ε=ε= (;゚Д゚)ノ(; • ̀д•́)ノレ(´Д`;)
恋人にも手を引っぱられたことのない高校生が、坊主頭にベルトを引っぱられるとかほんま最高のクリスマスです。
1人ベルトがちぎれて派手に転んでました。
いやいや、どんだけ強く引っぱってんの…
6時間にわたる死闘のため、途中から選手が離脱して、救急車で運ばれたりしました。
ん?今思えばほんまにやばくないか?
でも最後までやり切ることを目指して、1本1本出し切って、死にもの狂いで走ります。
両者とにかくキツくてつらくて、初恋より先に思い出に残るクリスマスでした。
めりーくりすまぁぁす!!!
体力的キツさ | ★★★★★ |
顔からダイブ | ★★☆☆☆ |
クリスマス度 | ☆☆☆☆☆ |
予備のベルト | ★★★★☆ |
一生の思い出 | ★★★★★★★★★★★★ |
せめて家だけでもクリスマスを
水たまりヘッドスライディング
こちらが発動するトリガーは
「雨の次の日」×「奴」
シャトルランってわかりますか?
20mの距離に線を引いて往復するやつ。
あれを往復するたびに、グランド上の泥だらけの水たまりにヘッドスライディングします…
イケてる男達の勇姿
— Hideyuki.K (@thuchihashi1996) September 27, 2016
見てやってください。
罰ゲーム:水たまりヘッドスライディング pic.twitter.com/X4mLGVP2Cf
注)こちらの動画は芝生です
これが実はキツイ。。
スライディングって本来は、いい感じですべるから痛くないんです。
ダーーーーーーザッ!
とか
ダーーーーーーザシュッ!
とかそんな感じ。
しかし水たまりがあれば最悪、、
ダバダバダバダバ……ベチャッ!
とか
ダバダバダバダバ……「ふぐっっ!」
みたいな感じ。
もうすでに走ってる時点でおかしい。ダバダバいってるもん。声も勝手に出てるし。
どこに衝撃がくるかっていうとこれが、あごにきます。高校球児もさすがにあごは鍛えてない、、
あと水を吸ったユニフォームが重いから、ダンベルを持って走ってるみたいな状態。
グランドの柵から見ている愛しのあの子とかは
「なにあれーーなんか楽しそう♪」
とか思ってるかも知れませんが
「いや、ちょっと今は見ん…ベチャッ!
「だから楽しいとかそんふぐっっ!」
もうそれどころじゃなかった。
こりゃ恋愛できひんわ。。
高校時代の淡い恋愛の思い出
なし。
そしてどろっどろになるため、真っ白なユニフォームがダメになりがち。
母ちゃんあの頃はありがとう。感謝します。。
体力的キツさ | ★★★☆☆ |
無邪気レベル | ★★★★★ |
ケガの危険性 | ★★☆☆☆ |
見てほしい度 | ☆☆☆☆☆ |
母親の大変さ | ★★★★★★★★★★★★ |
つらい思い出も真っ白に消したいですね
部活まちがい200kgスクワット
筋トレってきついですよね、、
大事なのは、適した重さでトレーニングをすること。でもやっぱり一味違いました。
高校球児に、さすがに意味不明な200kgでのスクワットが7回ノルマとして、体格関係なく全員もれなく順番にこなします。
あれはあかん。
ほんまにあかん。
関西人渾身のあかんが出るやつ。
初めて200kgを聞いたときは
「えっ(まてまて、おま冗談はやめ…)」
「〇〇高校で教えてる女子バレーの選手でも180kgこなすぞ!!!!」
「……(だめだこりゃ)」
こんな感じでした。
高校球児ひとくちメモ
もうやれと言われたらやるしかない。
高校球児にものを言う権利なんかこれっぽっちもない。悲しいかな非道です。
しかたない。
よし。がんばろう!
誰がやるって?
それはもちろんこの人です。
_人人人人人人人人人_
> 補助する人 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
…そうなんです。
「両サイドからの補助」という名の
「ガチ本気両サイド」
そして重要なのは真ん中の人。
もちろんきついんですが、本来スクワットを頑張るはずの真ん中に求められているのは、そう。
演技力。
「ぐあーーーー!!」
「おらぁぁぁぁああ!」
とかいって顔も作って「奴」を納得できるかどうかに、すべてがかかっています。
- 演技力が甘い
- 補助する人とのコンビネーションがあわない
このどちらかが目立つと…
「おい、補助者は軽く支えるだけやろがいッッ!!」
と、普通にお叱りを受けます。
そんなん無理やん、、
いや、、まて。
無理ではない。
ぼくは演劇部野球部。
演技力気合いでこのバーベル200kgをあげるっ!!!!!!!!
無茶苦茶具合 | ★★★★★ |
辛そうな顔芸 | ★★★★☆ |
ほどよい迫力 | ★★★★☆ |
野球部らしさ | ★☆☆☆☆ |
女バレ最強説 | ★★★★★★★★★★★★ |
輝く高校球児になれるかもしれません
アニメ主人公に負けるな前進
これが最後になります。
やり方はいたって簡単。
- ①グランド上で三角座り(体育座り)
- ②手はボクサーみたいに肘を軽く曲げて胸の前でリラックス
- ③足を浮かせる
これで準備OK。
あとは前に進むだけです。
ほら。
さぁ。
さぁ!
えっ?どうやって進むかって?
なんか見たことあるって?
…そうなんです。
これ、見たことありました。
完全に、、デジャブでした。。
ケツだけ歩き!?
はじめてこれが練習内容に加わったときは、とうとう頭がおかしくなったのかと…
えっと。。ツッコミ待ち?
いや、単なるクレヨンしんちゃん好き?
でもとにかく本当にやることに。。
ケツ痛っ!泣
なにこれ!?おしりなくなるって!
しんちゃんおしり鉄なん!?
鋼なん!?ええっ!?
まず、あまりの進まなさにびっくり。
正直いけると思ってたけど想像以上に進みません。
亀と同じくらいに遅い。
高校球児ひとくちメモ
下手すりゃ亀の方が速い。
ケツの刹那的崩壊感MAXおしりさよなら…
さては思いつきで考案したな!!??
いやーこれはあかんかった。
ほんまにあかん。
クレヨンしんちゃんが純粋に好きな子どもが、真似をしてしまったら大変。
おしり、本当になくなりますから。。
絶対にやっちゃだめですよ!
絶対に!
え?ふり?
いや違います!
これはほんまにだめです!
やったらあかん!
長時間のデスクワークでおしり爆発するってよくいうけど、これはおしりビックバンでなくなります。永久に。いや、ビックバンなら新しくおしりが誕生するか☆
もう…一生やりたくありません。
おしりは大事にしよう!!
デジャブ具合 | ★★★★★ |
進むスピード | ☆☆☆☆☆ |
真似ダメ絶対 | ★★★★★ |
おしりに着火 | ★★★☆☆ |
おしり大爆発 | ★★★★★★★★★★★★ |
かじられる方が100倍マシです
意味がないものなんてこの世にはない
ここまで読んでいただいて、本当にありがとうございました。
練習で元気に声を出していても、楽しいことばかりではなくて必死に耐え抜いているんですね。。
部活動じゃなくても、この世の中の人はみんな必死に、一生懸命に毎日を生きてる。
なにか目標に向かって頑張っていたり、つらいことがあっても前に進み続けてる。
それって当たり前ではなく本当にすごいことで、自然とまわりに伝わっていくもの。
だからこそ人と人は繋がって、応援したくなったり背中を押し合っていけるんだと思います。
一生懸命な姿ってのは美しい。
泥だらけで汗まみれになっていても美しい。
ベルトやユニフォームがお釈迦になっても美しい。
演技をしていても、おしりが爆発しようとも美しい。
みんなかっこよくて、必死に頑張っている。
誰がなんと言おうとも、必死に頑張る姿ってのはいつの時代も美しい。
壁にぶつかることがあっても、横をみればみんながいて、1人じゃないからこそ一緒に前に進んでいけるんじゃないでしょうか?
たとえ意味がなかったような練習でも、こうして記事にできることで意味があったわけで……
実際問題、あれより意味不明だったりつらいものはないから、なんでも乗り越えていけるわけで……
とにかくまぁ、、
いろいろ言いたいことはありますが、最後に1つだけ言わせてください。
とっても大事なことで、高校野球を通してみなさんに一番伝えたかったことです。
ケツ痛かった!!!!!!!!!!!!!!
ps.制服デートしてみたかったなぁ。